ホームインスペクションとは?新築住宅にも必要?
大東建設のお家コラムでは、これから住まい選びをしようという方や、住まいに対するお悩みをお持ちの方などに、住まいにまつわるお役立ち情報をお届けしてまいります。
今回は、「ホームインスペクション」についてお送りいたします。
【ホームインスペクションとは?】
ホームインスペクションとは、住宅診断を意味します。第三者的な立場から、また、専門家として、住宅の状況や不具合の有無、改修すべき箇所など見極め、改修の必要性からその時期、費用などをアドバイスするというものです。新築・中古住宅のいずれに対しても行うことができます。
【ホームインスペクションは「お家のホームドクター」】
新築住宅であれば、建物が完成した後、建築基準法に定められた「完了検査」を行います。建物を建てる前に申請する「建築確認申請」の通りに建てられているか、建築基準法の基準に適合しているかを調べるもので、適合していれば検査済証が交付されます。
ですが、これらは法令に沿った検査(完了検査)、あるいは新築時に行う検査(建築会社による独自の検査)であり、中古住宅は対象ではありません。
その点、ホームインスペクションは、完了検査よりも細かい箇所まで検査を行います。前に書いた通り、新築住宅だけでなく、中古住宅も可能です。ホームインスペクションを実施するホームインスペクター(住宅診断士)は「お家のホームドクター」と言える存在です。
【ホームインスペクションの調査内容】
外観
・軒(雨漏りや欠損ひび割れの有無など)
・屋根(屋根葺き材の浮きやズレの有無など)
・外壁(外壁材のひび割れや欠損の有無など)
・床下(断熱材の欠損、配管漏水など)
・基礎(コンクリートのひび割れなど)
・敷地内(ブロック塀などがある場合はそれらの割れの有無など)
・バルコニー(支持部材の劣化の有無など)
室内
・小屋裏(木材の劣化や欠陥、雨漏りや腐食の有無など)
・室内(床・壁面の傾き、雨漏りなど)
・設備(排水管からの水漏れの有無など)
(上記は一例です。また、新築住宅、中古住宅の場合や調査会社により、細かい部分は異なります)
【ホームインスペクションのメリット・デメリット】
メリット
・物件の状況がはっきりとわかる
・買主と売主、双方に中立的な立場で診断してもらえるため、買主が安心して購入できる
・第三者に指摘してもらえる
デメリット
・引き渡し前に余分に時間がかかる(ただし、診断にかかる時間は最大でも半日程度)
・費用がかかる(一戸建ての場合、面積によって約5万円〜7万円)
・(中古住宅の場合)自分以外の購入希望者に「負けてしまう」恐れがある
【特に中古住宅に大きなメリットが】
ホームインスペクションで特にメリットが大きいのが、中古住宅の場合。売る側にとっては売却後の、買う側にとっては購入後のトラブルを事前に防ぐという意味があります。また、事前改修を要する箇所が分かれば、それに必要な費用の交渉も可能です。双方にとってメリットが大きいのがホームインスペクションのメリットです。
【新築住宅でもホームインスペクションって必要?】
近年、重大な病気に罹った際、異なる複数の医療機関で診断してもらうことがあります。セカンドオピニオンと呼ばれるもので、より精密・正確に診断してもらうための手段ですが、ホームインスペクションもまた、お家のセカンドオピニオンと捉えていただければ、大切な検査だといえます。
しかし、「インスペクションを入れると、売主(販売会社)や施工会社の人との関係が悪るのは困るなぁ」と心配する方もいらっしゃるかもしれませんが、最近では新築でもインスペクションを依頼する方が増えていますので、まずは相談してみましょう。
実際に、弊社の建売住宅でもお客様のご要望で、インスペクションを実施された例もございます。人生の中で大きな買い物の一つに挙げられるお家は、安心して購入したいもの。少しでも安心材料を増やしたいという方はぜひ、第三者によるチェックが入るインスペクションを、お家のセカンドオピニオンとして受けてみるのはいかがでしょうか。
【まとめ】
近年ではお家づくりも、より高い耐震性や耐久性を追求したものへと進化しています。また、建築基準法に守られた安心の家づくりが行われていますが、安心をより確実なものにするため、インスペクションを行うのも一つの有効手段です。大東建設では、住まいづくり、住まい選びに関する様々な疑問、お悩みも承ります。ぜひお気軽にご相談ください。